第三種冷凍機械責任者「圧縮機」の練習問題(7問)

第三種冷凍機械責任者の「圧縮機」(保安管理技術)から7問を収録しています。答えの下に解説があるので、間違えた理由をその場で確認できます。

過去の試験問題の転載や言い換えではなく、試験科目と法令・技術の内容から当サイトが独自に作成した問題です。

圧縮機では何が問われる?

圧縮機の方式(容積式の往復・ロータリー・スクロール・スクリューと、遠心式)の区別、開放形と密閉形の違い、ピストン押しのけ量と体積効率、容量制御の方法が中心。

圧縮機で間違えやすいのはどこ?

遠心式は容積式ではない。スクリュー式には往復式のような吸込み弁・吐出し弁がない。ピストン押しのけ量は運転条件で変わらないが、冷媒循環量は蒸発温度で変わる。半密閉形はボルト締めで分解できる。

第三種冷凍機械責任者の全127問をクイズ形式で解く

圧縮機をくわしく知るには?

往復・ロータリー・スクロール・スクリュー・遠心式の違い、開放形と密閉形、ピストン押しのけ量と体積効率、容量制御とオイルフォーミングを、例題つきでまとめます。

冷凍用圧縮機の種類・構造・容量制御を読む

  1. 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、圧縮機の方式について正しいものはどれか。 イ スクロール圧縮機は、2つの固定スクロールの間でピストンを往復させて冷媒を圧縮する。 ロ 遠心式圧縮機は容積式で、ピストンの往復運動で冷媒蒸気を圧縮する。 ハ 往復式、ロータリー式、スクロール式、スクリュー式の圧縮機は、いずれも容積式に分類される。 ニ スクリュー圧縮機は、かみ合う雄ロータと雌ロータの間の空間を小さくしていくことで冷媒を圧縮し、往復式のような吸込み弁と吐出し弁をもたない。

    • イ、ハ
    • ハ、ニ正解
    • イ、ロ、ハ
    • イ、ハ、ニ
    • ロ、ハ、ニ
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    正しいのはハ、ニです。イは誤り。スクロール圧縮機は、固定スクロールと旋回スクロールを組み合わせ、その間の空間を小さくしていって圧縮します。ロは誤り。遠心式は容積式ではなく、羽根車の回転で蒸気に速度を与え、それを圧力に変えて圧縮します。ハは正しい。4方式とも、閉じ込めた蒸気の体積を小さくして圧力を上げる容積式です。ニは正しい。ロータの回転で吸込み・圧縮・吐出しが連続して行われるので、弁で流れを切り替える必要がありません。

  2. 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、開放形と密閉形の圧縮機について正しいものはどれか。 イ 半密閉形圧縮機は、容器を溶接で密閉してあるので、現場で分解して修理することはできない。 ロ 開放形圧縮機は、圧縮機と電動機が別になっていて、軸がケーシングを貫く部分に冷媒の漏れを防ぐ軸封装置が必要である。 ハ 全密閉形圧縮機は、圧縮機と電動機を1つの容器に密閉したもので、軸封装置がない。 ニ 密閉形圧縮機では、電動機が冷媒の中にあっても、電動機の発熱は冷媒に伝わらない。

    • ロ、ハ正解
    • ロ、ニ
    • ハ、ニ
    • イ、ロ、ハ
    • ロ、ハ、ニ
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    正しいのはロ、ハです。イは誤り。半密閉形はボルト締めの容器で、分解して修理できます。溶接で密閉してあるのは全密閉形です。ロは正しい。外から動力を受ける軸の貫通部に、シャフトシールと呼ばれる軸封装置を設けます。ハは正しい。軸が容器の外に出ないので、軸封装置からの漏れの心配がありません。ニは誤り。密閉形では電動機を吸込み蒸気などで冷やすものが多く、電動機の発熱は冷媒が受け取ります。

  3. 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、圧縮機の容量制御について正しいものはどれか。 イ インバータで電動機の回転速度を下げると、圧縮機のピストン押しのけ量は減り、冷凍能力も小さくなる。 ロ 多気筒の往復圧縮機のアンローダは、一部の気筒の吸込み弁を開いたままにしてその気筒を圧縮させないようにし、容量を減らす。 ハ 圧縮機の容量制御は、蒸発器の負荷の変化とは関係なく、常に最大容量で運転するために行う。 ニ スクリュー圧縮機では、スライド弁を使って容量を制御するものがある。

    • イ、ロ
    • イ、ニ
    • イ、ロ、ニ正解
    • イ、ハ、ニ
    • ロ、ハ、ニ
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    正しいのはイ、ロ、ニです。イは正しい。押しのけ量は回転速度にほぼ比例するので、回転速度で容量を変えられます。ロは正しい。吸込み弁が開いたままの気筒は蒸気を出し入れするだけで、圧縮に働きません。ハは誤り。容量制御は、冷凍負荷の変化に合わせて能力を落とすために行います。ニは正しい。スライド弁で圧縮に使うロータの有効長さを変えて、容量を調節します。

  4. 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、ピストン押しのけ量と冷媒循環量について正しいものはどれか。 イ ピストン押しのけ量が同じ圧縮機なら、蒸発温度が変わっても冷媒循環量は変わらない。 ロ 気筒数と回転速度が同じなら、往復圧縮機のピストン押しのけ量は、気筒の内径の2乗と行程に比例する。 ハ ピストン押しのけ量は、蒸発温度や凝縮温度などの運転条件によって変わる。 ニ 実際の吸込み蒸気量は、ピストン押しのけ量に体積効率を掛けたものである。

    • ロ、ニ正解
    • ハ、ニ
    • イ、ロ、ハ
    • イ、ロ、ニ
    • ロ、ハ、ニ
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    正しいのはロ、ニです。イは誤り。冷媒循環量は、押しのけ量に体積効率を掛け、吸込み蒸気の比体積で割った値です。蒸発温度が下がると比体積が大きくなり体積効率も下がるので、循環量は減ります。ロは正しい。押しのけ量=π/4×内径²×行程×気筒数×回転速度なので、内径を2倍にすると4倍になります。ハは誤り。ピストン押しのけ量は圧縮機の寸法と回転速度で決まり、運転条件では変わりません。運転条件で変わるのは体積効率や冷媒循環量です。ニは正しい。体積効率は、押しのけ量のうち実際に吸い込めた割合を表します。

  5. 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、往復圧縮機の構造と取扱いについて正しいものはどれか。 イ フルオロカーボン冷凍装置では、停止中に冷凍機油に冷媒が溶け込み、起動時に油が泡立って潤滑不良を起こすことがある。 ロ 圧縮機が冷媒液を吸い込んで圧縮しても、液は圧縮しやすいので弁や部品が壊れるおそれはない。 ハ クランクケースヒータは、停止中の冷凍機油を温めて、油に溶け込む冷媒の量を少なくするためのものである。 ニ 往復圧縮機のシリンダ上部とピストンの間に残るすきま容積が大きいと、体積効率は小さくなる。

    • イ、ハ
    • イ、ニ
    • ハ、ニ
    • イ、ハ、ニ正解
    • ロ、ハ、ニ
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    正しいのはイ、ハ、ニです。イは正しい。起動で圧力が下がると溶けていた冷媒が一気に蒸発して油が泡立ちます。オイルフォーミングといいます。ロは誤り。液はほとんど圧縮できないので、液を吸い込むと弁やピストンに大きな力がかかり、破損のおそれがあります。ハは正しい。油を温めておくと冷媒が溶け込みにくくなり、起動時のオイルフォーミングを防げます。ニは正しい。すきまに残った高圧のガスが再膨張する間は、新しい蒸気を吸い込めません。

  6. 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、圧縮機の種類と使われ方について正しいものはどれか。 イ ロータリー圧縮機は、ローリングピストンやベーンの回転で圧縮する方式で、小型の空調機器などに多く使われる。 ロ スクリュー圧縮機では、ロータのかみ合い部の潤滑や密封、冷却のために、多量の油を噴射する方式がある。 ハ 往復圧縮機は、ピストンの往復運動で冷媒蒸気を圧縮する容積式圧縮機である。 ニ 遠心式圧縮機は、主に小容量の家庭用冷蔵庫に使われる。

    • イ、ロ
    • イ、ハ
    • イ、ニ
    • ロ、ハ
    • イ、ロ、ハ正解
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    正しいのはイ、ロ、ハです。イは正しい。構造が簡単で小型にしやすく、家庭用や小型業務用のエアコンで多く使われます。ロは正しい。油を噴射してロータのすきまを密封し、圧縮熱も油で取り去ります。ハは正しい。シリンダの中のピストンが往復し、吸込み弁と吐出し弁で流れを切り替えます。ニは誤り。遠心式は大量の蒸気を扱う大容量の冷凍機に向いた方式です。

  7. 次のイ、ロ、ハ、ニの記述のうち、圧縮機の吐出しガス温度と動力について正しいものはどれか。 イ 吐出しガス温度が高くなりすぎると、冷凍機油が劣化したり炭化したりしやすくなる。 ロ 冷凍能力が同じなら、成績係数が大きい装置ほど圧縮機の軸動力は大きい。 ハ 吸込み蒸気の過熱度が大きくなると、吐出しガス温度は下がる。 ニ 圧縮比が大きくなるほど、圧縮機の吐出しガス温度は高くなる。

    • イ、ハ
    • イ、ニ正解
    • ハ、ニ
    • イ、ロ、ニ
    • イ、ハ、ニ
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    正しいのはイ、ニです。イは正しい。高温で劣化した油はスラッジとなり、弁の周りに付いて故障の原因になります。ロは誤り。軸動力は冷凍能力÷成績係数なので、成績係数が大きいほど軸動力は小さくて済みます。ハは誤り。吸い込む蒸気の温度が高いほど、圧縮後の温度も高くなります。過熱度が大きいと吐出しガス温度は上がります。ニは正しい。圧縮の度合いが大きいほど、圧縮の終わりの温度が上がります。

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