第三種冷凍機械責任者/法令
保安体制と日常の義務(冷凍保安責任者・危害予防規程・保安教育・帳簿)
冷凍保安責任者と代理者の選任区分(100トン・300トン)と届出、危害予防規程・保安教育・帳簿の義務が第一種製造者と第二種製造者でどう違うか、危険時の措置と事故届をまとめます。
冷凍保安責任者には、どの免状の人を選べばよい?
製造施設の1日の冷凍能力で決まります。100トン未満なら第三種冷凍機械責任者免状でも選任でき、必要な経験は3トン以上の施設での1年以上です(冷凍保安規則第36条)。
100トン以上300トン未満は第一種か第二種の免状で、20トン以上の施設での1年以上の経験が要ります。300トン以上は第一種の免状だけで、100トン以上の施設での1年以上の経験が要ります。選任は事業所ごと、製造施設ごとに行います。
免状で職務を行える範囲も同じ区切りで、第三種は100トン未満、第二種は300トン未満、第一種は制限なしです(同規則第38条)。冷媒ガスの種類による制限はなく、アンモニアの施設でも100トン未満なら第三種免状で職務を行えます。
| 300トン以上 | 第一種免状。100トン以上の施設で1年以上の経験 |
|---|---|
| 100トン以上300トン未満 | 第一種・第二種免状。20トン以上の施設で1年以上の経験 |
| 100トン未満 | 第一種・第二種・第三種免状。3トン以上の施設で1年以上の経験 |
冷凍保安責任者を選任しなくてよいのは、どんな製造者?
第二種製造者の多くは選任が要りません。冷凍保安規則第36条第3項第1号は、可燃性でないフルオロカーボン・二酸化炭素・窒素などでは20トン以上、アンモニアと可燃性のフルオロカーボンでは5トン以上20トン未満の第二種製造者を、選任不要としています。
選任が要る第二種製造者は、アンモニアなどで20トン以上50トン未満の者です。このうち、工場で一体に組み立てた所定のユニット形のアンモニア設備は、同項第2号で選任不要になります。第一種製造者でも、同条第2項の要件を満たすユニット形の施設は選任が要りません。
選任が要らない製造者は、定期自主検査の監督を冷凍保安責任者に行わせる規定の対象からも外れます(冷凍保安規則第44条第4項)。技術上の基準に従う義務や保安教育を施す義務は残ります。
代理者と届出は、どう決まっている?
冷凍保安責任者を置く製造者は、あらかじめ代理者も選任しておきます(法第33条)。代理者は冷凍保安責任者と同じ区分の免状と経験を持つ人から選び(冷凍保安規則第39条)、旅行や病気で冷凍保安責任者が職務を行えないときに代行します。代行中の代理者は、法の適用上は冷凍保安責任者とみなされます。
冷凍保安責任者も代理者も、選任したときと解任したときに、遅滞なく都道府県知事に届け出ます(法第27条の4第2項、第33条第3項)。冷凍保安責任者は製造に係る保安の業務を管理し、製造に従事する人はその指示に従います(法第32条)。
届書には、冷凍保安責任者が交付を受けた免状の写しを添えます。解任のときは写しを省略できます(冷凍保安規則第37条)。
危害予防規程・保安教育・帳簿は、誰に義務がある?
三つとも中心は第一種製造者です。危害予防規程は第一種製造者が定めて知事に届け出て、変更したときも届け出ます(法第26条)。記載事項には、技術上の基準、保安管理体制と冷凍保安責任者の職務の範囲、運転と操作、巡視と点検、危険時の措置と訓練方法などがあります(冷凍保安規則第35条第2項)。
保安教育は、第一種製造者が保安教育計画を定めて忠実に実行し、第二種製造者は従業者に保安教育を施します(法第27条)。保安教育計画を知事に届け出る規定はありません。知事は計画が不十分なら変更を命じることができます。
帳簿は第一種製造者が事業所ごとに備え、製造施設に異常があった年月日と措置を記載し、記載の日から10年間保存します(冷凍保安規則第65条)。第二種製造者には帳簿の義務がありません。
危険な状態になったとき、事故が起きたときは何をする?
製造施設が危険な状態になったら、所有者や占有者は直ちに応急の措置を講じます(法第36条第1項)。作業を中止し、冷媒設備内のガスを安全な場所へ移すか大気中に安全に放出し、必要な作業員以外を退避させます。それができないときは、従業者や付近の住民に退避を警告します(冷凍保安規則第45条)。危険な状態を見つけた人は、直ちに知事・警察官・消防吏員・消防団員・海上保安官のいずれかに届け出ます。
高圧ガスについて災害が起きたときや、高圧ガスや容器をなくしたり盗まれたりしたときは、遅滞なく知事または警察官に届け出ます(法第63条)。事業所内では、製造者が指定する場所で火気を取り扱えず、承諾なく発火しやすい物を持ち込めません(法第37条)。
職場ではどう使う?
ビル管理会社に入って第三種の免状を取ると、80トンのアンモニア冷凍機がある冷蔵倉庫で冷凍保安責任者に選ばれることがあります。このとき会社は、同じ条件の代理者も決めて、二人分の選任届を知事に出します。担当者が異動したら解任届と新しい選任届を出し直します。
第一種製造者の事業所では、異常があった日と対応を帳簿に書き、10年分を保管します。圧縮機の油圧低下で停止した日やパッキン交換で冷媒漏れを止めた日など、記録は定期自主検査や保安検査のときにも見返されます。
試験ではどう問われる?
選任の問題は、100トン・300トンの区切りと、3トン・20トン・100トンの経験の組合せを入れ替える形が中心です。第三種免状で150トンの施設に選任できるとする記述や、冷媒の種類で職務範囲が限られるとする記述は誤りです。
義務の問題では、第二種製造者にも危害予防規程や帳簿の義務があるとする記述、保安教育計画を届け出るとする記述、代理者は必要になってから選べばよいとする記述が典型的な誤りです。「直ちに」と「遅滞なく」の使い分けも問われます。
よくある質問
第三種冷凍機械責任者は何トンまでの冷凍保安責任者になれる?
1日の冷凍能力100トン未満の製造施設です。冷凍能力3トン以上の施設での1年以上の経験が必要です(冷凍保安規則第36条・第38条)。
冷凍保安責任者の代理者はいつ選任する?
あらかじめ選任しておきます。冷凍保安責任者と同じ区分の免状と経験を持つ人から選び、選任・解任を知事に届け出ます(法第33条)。
第一種製造者の帳簿は何年保存する?
記載の日から10年間です。製造施設に異常があった年月日とそれに対してとった措置を記載します(冷凍保安規則第65条)。
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解説と例題は学習用に当サイトが作成したものです。例題の数値はすべてオリジナルで、過去の試験問題の本文・選択肢・数値は使用していません。 最新の法令と試験の内容は高圧ガス保安協会の公式情報で確認してください。